おっさんです。こんにちは。最近カフェ更新、ファミレス更新を検討しています。捗り方が違うからね。
この記事の目次
数年前にクロ現の取材を受けた話。
色々問題噴出しているNHKですがやはり番組制作の堅調さと高さは他に類を見ないと思います。年齢的にも芸人がなんか食ってるのをワイプで見てる番組ばっかの民法よりNHKが面白いのは確かです。
おっさん的にはクローズアップ現代とプロフェッショナル仕事の流儀は二大素晴らしい番組だと言えるでしょう。
やらせ問題とかあるけどここの取材って凄かったですよ。凄かったって言うのはおっさんは実は過去にクロ現の取材を受けたんですよね。
取材テーマはこれの続編
おっっさんが2chの養子縁組スレで未成年の子が里親探してるのを見つけて「話だけでも聞こう」と捨てアド晒したとこにNHK社会部の人からメールがきました。
内容が内容で当時大阪では養子縁組保険金事件が起きた直後で凄い警戒しましたよ。
メール添付の氏名をNHKに在籍確認しても良いとのことだったのでNHKに確認。在籍は取れた。
なんのこっちゃわからんけど協力出来るならしたい。でも在籍確認取れても不安は不安。数回のメールを重ねて電話して梅田ヨドバシで会うことになったはいいけど
元妻には翌日までに俺から連絡がなければ警察に届ける様にとプチ遺言を残して梅ヨドに行きました。
いやあ微笑ましい。今考えたら向こうは記者とは言え、養子縁組に精通した男と会うリスクの方が遥かに高いだろうに。
真夏の撮影。
記者は本物でした。今現在は当時話題になっていた相撲八百長問題の取材をしていてその次が大阪の養子縁組保険金事件に端を発する、養子縁組について。
取材の趣旨とその取材に絡む、個人情報の保護などについて確認して受けることにしました。
詳細は追って連絡しますと言う事で解散してその日は帰宅。
その前になぜおっさんが養子縁組に詳しいかと言うと、知り合いの息子を頼まれて短期間養子にした経験がある。当時の妻を養父の姓に変更手続きした経験がある手前元妻は養女であるという点で人よりは詳しいのです。
実はこの養子縁組制度金融事故でお金が借りられない人や携帯を契約出来ないそう言う人たちの間では結構昔から存在する手法。
もちろんあちら側の人が手続きや斡旋してたりする戸籍ビジネス。
ただこの頃はもうさすがに金融機関はおろか、携帯も難しくなってた頃でしたね。
手続きなんて本人不在でも、委任状と両者の謄本と幾許かの個人情報を知ってれば案外通るんですよね。
NHK社会部記者から連絡があったのは数週間後。記者は相撲よりこれをやりたくて企画を通した物の八百長事件が起きて急遽差し替えになったから待望の取材だとか言ってましたね。
日にちと時間を確認されて場所はそちらへ伺いますとの事で当日着いた連絡を受けて、大阪郊外の駅まで行きました。
するとプロデューサやディレクターやカメラマンが乗ったロケ車が2台駅前に居て、今度はPとDから趣旨の説明と軽くこちらの話を聞かれ、早速撮影へ。
撮影は駅近くの人が少ない通りで。記者がおっさんに質疑応答しながら歩き、オンエアではおっさんの足元を中心に流して、上半身はモザイク。声は嫁に出て行かれたおじさんが
「よしこ!戻ってきてくれ!」みたいなのが震えるあれね。
まあ数年後おっさんとこは嫁が本当に出て行ったんだけどさ。
撮影は8月上旬、めっちゃ暑いし何度も撮り直し。
更に角度や歩調を変えて撮り直し。おっさんも暑いけどキャメラマンはもっと気の毒。
一頻り録り終わりロケ車で加工具合を確認されてOKを出しました。計2時間。
養子を希望した彼とは?
2chで養子縁組を希望してたのは当時17歳の少年だった。
なので普通の養子縁組でなはく、特別養子縁組と言って家裁が調査した後、家裁の審判で養子縁組が決まる。
おっさんの元妻の実家の悲惨なネグレクトや虐待を見てきたからそういうのにかなり過敏になっていて助けたくなったと言う事。
ただし如何なる理由があろうと性別だろうと未成年を匿うと善意であれ、未成年者略取と言う罪に問われる。
彼は中部地方で大阪までなら行けると言って来てくれた。対面して詳しく聞くと漬物石で殴られたと言う頭部の凹みや腕の痣が痛々しかった。
おっさんは里親になることをOKすると相当勉強していたようで必要書類を一式持っていた。
「糞親父と同じ苗字が耐えられないんです…」
真っ先に彼が言った言葉が印象深い。その日は平日だったので各役所を回った後に大阪の家裁に書類を提出して別れた。
なのでNHKの取材にも彼には取材しないと言う条件をつけておいた。
自宅での撮影が地獄すぎた。
その取材に際しておっさんの戸籍謄本の用意を依頼されていたので、謄本を用意して自宅へ。
そこで取材&撮影をしようとなりました。
この放送は先程のクロ現のリンクから1ヶ月後に養子縁組の闇みたいな1時間特番で放送予定だったのが、人の運命を救える良い局面もあるのではないかというものも取り入れ、おっさんは良い面で放送予定らしい。
広い場所が欲しいので冷房のないリビングで撮影(人来ない家だからね)
冷房なしの六畳リビングで、照明機材がギラギラ光、3台のカメラが回る中なんと6時間にも及んだ。
撮影が長引く最大の理由はテープチェンジ。撮影テープが切れると新しいテープに入れ替えその間は中断。
多分40分ぐらいでテープは切れてたはず。
漸くカットが言い渡されて撮影終了。最後にPからこれだけ撮影しても放送は10~15分かも知れないと言われたけど俺はそれでいいよ。
でも東京くんだりから計6人ぐらいの経費を使ってその尺のために事細かに事情を聞きに来るそっちがすげえよ。
そして放送。取材のギャラは?
養子縁組に潜む犯罪と言うテーマから虐待を救うに趣旨が変わったこの回。動画があれば貼るのだけど実はこれ、お蔵になったんです。
理由は家裁の審判が下りなかったから。
今回おっさんと記者が初対面して養親になろうとした彼との経緯を聞き、虐待に路線変更したため使えなくなった。
で、おっさんは野外撮影込で10時間撮影したんだけどギャラはってとNHKはギャラが出せない。出すと性質上公平な取材が出来なくなるから。
しかし戸籍謄本を取った経費や足代として3万。物はいいのでペットボトル飲料をダンボール✕3と米50kg頂きました。
このように非常に細かい撮影と経費と時間を惜しまない取材でクロ現のクオリティーは保たれていますが、スタッフは仕事とは言え、取材される側にもこのような長時間撮影を納得してもらう説得も実に誠意的でした。
民法の取材を受けた事もありますが、この1/10ぐらいの時間で編集でえらい歪曲されてましたし。
放送されてたらどういう放送になってたか見たかった気はします。
そして養親を探してた彼は元気にしてるかな?
今はもう取材とか受けないけどね。あん時でもよく受けたなあ。
あほやったからね